第2章 債権差押命令
さて、第1章で債務名義を取得した訳ですが「この債務名義とは何ぞや?」と言うところから書いておこうと思います。
本題
債務名義とは
債務名義とは,強制執行によって実現されることが予定される請求権の存在,範囲,債権者,債務者を表示した公の文書のことです。強制執行を行うには,この債務名義が必要です。
との事です。かみ砕いて言えば「強制執行の許可証のようなもの」と言えば良いでしょうか…。
ここで重要なのが「許可証」と言い表した部分です。あくまで許可証で、「債務名義を持っているからあとは裁判所がお金を取り返してくれる」などと言うことは一切なく、債権回収のために動く必要があります。
お金を取り返すために
そこでするのが債権差押命令の申し立て。俗にいう強制執行というやつです。
「債務者(KS)の財産を差し押さえて、強制的に取り上げて債権を回収しよう」と言う手続きです。
差し押さえる財産は
・債権:債務者(KS)の預貯金、給与など
・動産:現金、家財道具、貴金属、自動車など
・不動産:土地、建物など
これらが分かっていれば差し押さえることが出来ます。
債権差押命令の申し立て
今回はお金を騙し取られた際に銀行口座に振り込んだので、唯一分かっている銀行口座を差し押さえることにしました。
この債務者(KS)はアパート暮らしなので不動産は無いものとして、車などの動産についても分かりませんでした。
ちなみに申立先は債務者(KS)の所在地を管轄する地方裁判所なので、名古屋地方裁判所 に申し立てしました。
今回差し押さえるのはゆうちょ銀行の口座でしたが、法務局に行き「代表者事項証明書」と言うのも取ったりしました。
この辺の申し立てをする際は潔く裁判所に問い合わせるか、又は赴いて、必要な書類などの説明を聞くことをお勧めします。
と言うのも、差し押さえるものによって書く書類が変わったりします。
届いた陳述書の内容は…
それで債権差押命令の申し立てをして、暫くするとゆうちょ銀行の「名古屋貯金事務センター」と言うところから陳述書が届きました。
中を見ると
「差押命令に記載されている債務者(KS)のあなたに対する債権がありますか。」と言う欄があり、
「☑ない(取引なし)」の所にチェックマークが付いていました。
要するにどういうことかと言えば「ゆうちょ銀行に(差し押さえようとした)債務者(KS)の銀行口座はありません」=「銀行口座が解約されている」と言う事です。
銀行口座が無くなっている!
唯一知っていた口座が無くなっている…。
もうダメだオシマイだ…。
などと言っていればもっと早くにこれを書いていました。
安心はできませんが、まだやれる事はあります。
正直この強制執行を試みるあたりからはもうヤケクソですが、全ては「ゴミ」こと債務者(KS)が悪いので、コイツをぶっ潰すまでは止まりません。
あとがき
何はともあれ、債権差押命令を取り下げる羽目になりましたが、次なる手段に移ります。詳しくは第3章で。
記事